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YOASOBI「咲き誇れ」の原作小説は?あらすじと宇野千代・ブラッサムとの関係

YOASOBI「咲き誇れ」の原作小説は?あらすじと宇野千代・ブラッサムとの関係 曲・小説・MV

YOASOBIの「咲き誇れ」は、2026年9月28日に放送が始まったNHK連続テレビ小説『ブラッサム』の主題歌です。

そして「咲き誇れ」には、綿矢りささんが書き下ろした原作小説『桜(はな)の命は不滅なり』があります。

ただ、

「どんな話なの?」
「『ブラッサム』の原作でもあるの?」
「宇野千代とどう関係している?」

と気になった方も多いのではないでしょうか。

実際に原作を読むと、物語の鍵になっているのが宇野千代さんと「薄墨の桜」です。

この記事では、『桜(はな)の命は不滅なり』のあらすじを整理しながら、宇野千代、『ブラッサム』、そしてYOASOBI「咲き誇れ」へどのようにつながっていくのかを考察します。

YOASOBI「咲き誇れ」の原作小説は『桜(はな)の命は不滅なり』

YOASOBI「咲き誇れ」の原作小説は、綿矢りささんの『桜(はな)の命は不滅なり』です。

まず、少し分かりにくい作品同士の関係を整理すると次のようになります。

作品・人物今回の関係
宇野千代『ブラッサム』の主人公のモデル
『ブラッサム』宇野千代をモデルにした朝ドラ
『桜(はな)の命は不滅なり』「咲き誇れ」のために綿矢りさが書き下ろした原作小説
「咲き誇れ」YOASOBIが制作した『ブラッサム』主題歌

つまり、『桜(はな)の命は不滅なり』が『ブラッサム』そのものの原作というわけではありません。

YOASOBIが主題歌を制作するために書かれた小説で、その背景には『ブラッサム』のモデルとなった宇野千代さんの生き方があります。

綿矢りさが主題歌のために書き下ろした原作小説

原作を担当した綿矢りささんは、以前から宇野千代さんの生き方や著作を敬愛していたことを明かしています。

今回の作品で軸にしたのが、年齢を重ねても尽きることのない宇野千代さんの生命力です。

綿矢さん自身、その生命力を「桜の木」になぞらえて書いたと説明しています。

このコメントを踏まえると、『桜(はな)の命は不滅なり』というタイトルの「桜」は、単に春らしい風景を表しているわけではなさそうです。

長い年月を生きながら、それでも花を咲かせる桜の姿が、宇野千代さん、そして原作主人公の生き方へ重ねられていきます。

『桜(はな)の命は不滅なり』のあらすじ

物語の主人公は、高校時代に母親の本棚をきっかけに宇野千代さんと薄墨の桜を知ります。

興味を持った主人公は実際に桜を見に行き、長い年月を生きながら花を咲かせる老木と出会います。

その後、大人になった主人公は、仕事や人との関わり、自分自身の生き方について悩むようになります。

そんな中で再び宇野千代さんの本と向き合い、周囲の価値観だけに縛られず、自分の好きなことや、やりたいことを形にしていく彼女の生き方に影響を受けていきます。

そして高校時代に見た桜も、主人公の中で別の意味を持ち始めます。

かつてはただ眺めていた桜が、今度は「自分はこれからどう生きるのか」を考える存在になっていくのです。

最終的に主人公は、自分も「不滅の桜」のように生きたいという方向へ気持ちを変化させていきます。

つまりこの小説は、宇野千代さんの人生そのものを描いた物語ではなく、宇野千代さんの生き方に触れた一人の主人公が、自分自身の人生を見つめ直していく物語と考えると分かりやすいでしょう。

『桜(はな)の命は不滅なり』と宇野千代の関係は?

原作と宇野千代さんをつなぐ重要な存在が、薄墨の桜です。

これは綿矢りささんが今回の物語のためだけに作った設定ではありません。

宇野千代さん自身が、岐阜県にある根尾谷淡墨桜と深いつながりを持っていました。

物語をつなぐ「薄墨の桜」

宇野千代さんは、評論家・小林秀雄さんから淡墨桜について聞き、70歳のときに岐阜県根尾村を訪れたとされています。

その後、この桜を題材にした作品『薄墨の桜』も残しました。

つまり、宇野千代さんと桜にはもともと実際のつながりがあります。

原作では、その薄墨の桜を主人公が宇野千代さんの生き方へ近づく入口として使っています。

ここで興味深いのは、主人公と桜との関係が途中で変わることです。

高校時代には、主人公はあくまで「桜を見る人」でした。

ところが大人になり、宇野千代さんの生き方と自分自身の人生を重ねるようになると、「自分も桜のように生きたい」と考えるようになります。

「桜を見る人」から「桜のように生きたい人」へ。

この変化が、原作の大きなポイントではないでしょうか。

桜に重ねられた宇野千代の生命力

綿矢りささんが桜になぞらえた「宇野千代の生命力」は、単に長生きしたことを意味しているわけではなさそうです。

宇野千代さんは作家として活動しながら、女性ファッション誌『スタイル』を創刊するなど、年齢を重ねても新しいことへ挑み続けました。

原作を読むと、そうした生き方が「桜」というモチーフに重ねられているように感じられます。

桜は一年中咲いているわけではありません。

花が散り、何も咲いていない時間があっても、季節が巡ればまた花を咲かせます。

もちろん、綿矢さんがそこまで細かく意味を説明しているわけではありません。

ただ、「宇野千代さんの尽きない生命力を桜になぞらえた」という公式コメントと原作主人公の変化を重ねれば、一度つまずいても、また自分の人生で花を咲かせていくことが、この小説の大きなテーマだと読むことができます。

原作小説は『ブラッサム』と「咲き誇れ」にどうつながる?

ここまで分かると、『桜(はな)の命は不滅なり』と『ブラッサム』、そして「咲き誇れ」の関係も見えてきます。

ただし、原作小説の内容がそのままドラマになり、そのドラマをそのままYOASOBIが歌にしたわけではありません。

「咲き誇れ」は、原作小説・『ブラッサム』・宇野千代本人の人生という複数の要素から生まれています。

原作の主人公と葉野珠に重なる生き方

『ブラッサム』の主人公は、宇野千代さんをモデルとした葉野珠です。

ikuraさんは珠について、喜びも悲しみも、幸せも不幸せも自分のエネルギーに変え、自分の足で前へ進みながら花を咲かせていく人物として捉えています。

原作主人公と葉野珠は同じ人物ではありません。

それでも、人生で起きたことを受け止めながら、自分自身の人生を進んでいく姿には共通するものがあります。

原作では、その変化を象徴するのが桜。

『ブラッサム』では、それを宇野千代さんをモデルにした葉野珠の生き方として描いている、と見ることができます。

Ayaseは宇野千代本人の人生にも向き合っていた

もう一つ重要なのが、Ayaseさんが原作小説だけを材料に曲を作ったわけではないことです。

Ayaseさんは宇野千代さんの自伝『生きて行く私』を読み、その生き方や考え方に感銘を受けたことを明かしています。

さらに、宇野千代さんの故郷である山口県岩国市まで実際に足を運び、現地で感じたものも楽曲制作へ取り入れています。

そのため「咲き誇れ」は、

綿矢りささんが小説で描いた生命力、葉野珠の生き方、そしてAyaseさん自身が宇野千代さんから感じ取ったものが重なって生まれた曲

と考える方が自然です。

「桜」から「咲き誇れ」へ

ここまでをつなげると、次のような流れが見えてきます。

薄墨の桜 → 宇野千代 → 原作主人公 → 葉野珠 → 「咲き誇れ」

もちろん、公式がこの順番で説明しているわけではありません。

ただ、綿矢りささんが宇野千代さんの生命力を桜になぞらえ、ikuraさんも葉野珠を「花を咲かせていく」人物として捉えていることを考えると、「桜」「花」「咲く」というイメージが作品同士をつないでいると考えられます。

そう考えると「咲き誇れ」というタイトルも、ただ華やかに咲くという意味だけではなさそうです。

迷ったり、立ち止まったりしても、また自分の人生で花を咲かせていく。

原作で描かれた「不滅の桜」のイメージが、「咲き誇れ」という言葉へつながっていると読むこともできるのではないでしょうか。

まとめ

YOASOBI「咲き誇れ」の原作小説は、綿矢りささんの『桜(はな)の命は不滅なり』です。

この小説は『ブラッサム』そのものの原作ではなく、YOASOBIが主題歌を制作するために書き下ろされた作品です。

そして原作を読み解く鍵になるのが、宇野千代さんとも深いつながりを持つ薄墨の桜でした。

主人公は高校時代には桜を見る側でしたが、大人になって宇野千代さんの生き方と向き合い、自分自身も桜のように生きたいと考えるようになります。

その生命力は『ブラッサム』の葉野珠にも重なり、さらにYOASOBIの「咲き誇れ」へつながっていると考えられます。

原作を知ってから曲を聴くと、「咲き誇れ」という言葉が、ただ花を咲かせることではなく、人生の中で何度でも自分の花を咲かせていくことを表しているようにも感じられます。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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